FC2ブログ

紙コップのオリオン

市川朔久子「紙コップのオリオン」〈講談社〉を読んだ。
kamikoppu
 論里は中学2年生。母親と、血のつながらない父親と、妹・有里と暮らしている。 ある日、学校から帰ると母親が書き置きを残していなくなっていた。どこに行ったかまったくわからないが「詳しくはwebで」との言葉通り、ブログの写真で、どうも自由気ままな撮影旅行に行ったらしいことが判明。いつ帰るかわからない。
 学校では、開校20周年記念の行事をやることになり、論里は実行委員になってしまう。仲がいい元気と、変人の白(ましろ)とともに、おずおずと活動をはじめる。具体的に何をしたらいいかという話し合いのとき、論理は苦し紛れにキャンドルナイトを提案する。

論理にしろ元気にしろ白にしろ、なにか暗いものを背負ってはいるが、このお話ではそこには言及しない。
ただ目の前の「キャンドルナイト」という目標に向かって
中学生らしく、さわやかに活動していく。
途中「大和」という不登校の子も出てくるが、その子の事情についても多くは語られない。
事実のみが淡々と記されている。
ただ、こういう距離感がいいのかも。
妹の有里のキャラクターがとってもいい。
それぞれの名前の後ろに親の思いがあって
登場人物の名前の付け方って大事だなと思った。

キャンドルナイトは、きっときれいだろうな。
わたしも屋上からながめてみたくなった。

でも、お母さんの行動の理由は、ちょっと納得できない。
この理由で、半年家出ってあり?
スポンサーサイト



夏の思い出

昨日、この夏抱えてた仕事の一つが終わった。
まだ1稿なので、これから直しが来るだろうけど、
とりあえず終わったので、ほっとした。

気がつくともう8月も終わり。
花火も見に行っていないし
スイカも食べてないし
海もプールも行ってない。
旅行なんてとんでもない。
夫の実家にすら帰っていない。
外に出たのは犬の散歩くらいだな。
あとスーパーの駐車場。

そんな中で、唯一の思い出はDVD鑑賞。
夜、僅かな隙を見つけては、夫と見ていた。
見ていたのは、韓国のドラマ「太王四神記」
主演はかのペ・ヨンジュン。
近所のレンタルショップで夫が借りてきたのがはじまりだった。
わたしは、韓流にはいっさい興味がないので
気乗りしないまま見ていたのだが
見てると結構おもしろく、どんどんはまっていった。
ずっと以前に夫が「冬ソナ」のDVDを借りてきて
〈気づく人は気づくと思いますが、これらはみんなパチンコ台です)
わたしが仕事をしている横で見ていた。
いっしょの部屋にいるので、どうしても目に入ってくるのだが
どうも設定がふに落ちないし
ヒロインはいっつも泣いてるし、
ヨン様も少しもいいとは思わなかった。
でも、「太王四神記」のヨン様はかっこよかった。
恋人役の巫女がどう見ても意地悪顔だったのが今ひとつだったけど。
お話自体は、ファンタジー的な要素もあり、どうなるんだろとわくわくした。
ただ、お話の後半戦略云々の話になっていくと、ついて行けなくなってしまった。
よくわかんないけど、きっとヨン様が勝つんだろうと見てた。
ヨン様が「戦わない」とか「殺さない」とか言ってる割に
なんのためらいもなくずさずさ人を斬っていくのには驚いた。
敵に情けはかけないってことね。
一生懸命見ちゃっただけに、ラストが納得いかなくて暴れたくなった。
誰か、見たことのある人教えてください。
あのラストは正解ですか?

24話もあったので、これで一夏終わった。

童心社の販売促進部のOさんが、また書店さんの写真を送ってくださった。
mitasu
伊勢市の白揚伊勢ミタス店だそうだ。
この夏、たくさん売っていただいた。
童心社の販売の皆様
各書店様、
ありがとうございます。

おめでとう!

昨年、雪子さんという方とお近づきになった。
笑顔のすてきな人だった。
「『くつかくしたのだあれ』、すごくよかったです」
わたしの本を読んでくださっていた。
「わたしも、童話を書いていて、いつか、自分の本が出せたらいいなと思ってるんです」
とおっしゃっていた。

その後も、時々メールをくださったが
たいていは映画の話で、創作の話は出なかったのだが

なんと

なんと

講談社の児童文学新人賞で入選したそうだ!

講談社児童文学新人賞結果発表

このコンクールは、数ある児童文学の公募の中でも
最難関のコンクールで
本気で児童文学作家を志すものなら、一度は挑戦するのではないか。
レベルが高く、ちょっとやそっとじゃ入選できないけど
入選作は、講談社からデビューできるのだ。
ここからデビューした人たちの多くが
第一線で活躍している。
最近の入選作家を見るだけでも、そのすごさはわかる。
講談社コンクール既刊

雪子さん、入選おめでとうございます!
これからは、同じ児童文学という世界で頑張っていきましょう。
よろしくお願いします。

絵本ナビ

同人仲間が
「絵本ナビ」というサイトの
「もうこわくない!読書感想文の本選びのコツとおすすめ作品をご紹介」というところに
「先生、しゅくだいわすれました」が紹介されていることを教えてくれた。
絵本ナビ
つぎのページの「読書感想文におすすめの作品一覧」には、
ももたろうの同人、赤羽じゅんこさんの「ごきげんぶくろ」も紹介されている。
おすすめの本
もう夏休みも終わり。
さすがに今頃感想文を書いている子はいない(いや、いるかな~?)と思うけど
見てくれるといいなあ。

ABC! 曙第二中学校放送部

市川朔久子「ABC! 曙第二中学校放送部」(講談社)を読んだ。
akebono
部活内でのトラブルが原因でバスケットをやめたみさとは
部員がたった2名の放送部に所属している。
新しい顧問が来て、「お昼の放送をしよう」と持ちかける。
そのころ、驚くほど容姿端麗な転校生葉月がやってくる。
彼女は実は、元の中学校では放送部で、しかもコンクールで優勝した経験を持つらしい。
みさとの誘いかけで放送部に入部はするものの
マイクの前にはかたくなに立とうとしない。
部員が5人に増えた放送部は、コンクールに出場することを決める。

弱小部が、コンクールに出て復活!というよりも
美しくて気の強い転校生葉月と
真面目で一途なみさとの友情の物語だ。
温かい描写と、キャラクターたちの魅力で気持ちよく読めた。

先日読んだ、村上しいこの「うたうとはちいさな命ひろいあげ」とかなり重なった。
といっても、この2冊、それほど変わらぬ時期に出ているので
どちらかが影響を受けたというようなことはあり得ない。
偶然なのだけど
「人数の少ない部活、しかも文化部」「わけありの新入部員」「コンクールを目指す」
という設定が何となく重なる。
しかも焦点を「二人の少女の心の成長」においたところまで。

もっとも文化部であれ、運動部であれ、部活をテーマとしたときは
最終目標をコンクールや試合にして
そこにたどり着くまでの過程を描くのが王道なのだろうな。
安心感もあるし。

温かい気持ちになる青春物語だったので、
中学生の女の子たちに是非読んでもらいたい一冊だ。

パネル!

童心社販売促進部のOさんが、
書店さんの写真を送ってくださった。
miraiyashoten2
三重県のイオン鈴鹿店の未来屋書店さん。
こんなにたくさん「先生、しゅくだいわすれました」が平積みされているなんて!
しかもっ!
miraiyashoten1
このパネルにご注目ください!
童心社の方で作ってくださったらしいです。
〈多分Oさんの発注)

このパネル、他のお店でも見られるところはあるらしいので
機会があったら見に行きたいと思っている。

童心社の皆様
未来屋書店様
ありがとうございます

赤の他人だったら、どんなによかったか

吉野万理子「赤の他人だったら、どんなによかったか」(講談社〉を読んだ。
akanotanindattara
中学2年の風雅は、勉強も運動もでき、クラスでは一目置かれている存在。
いじめられっ子の淳史をみて、「そんなふうだからいじめられるんだ」と苦々しく思っている。
ある日、隣町で、危険ドラッグを吸った男が、無差別に人を襲う事件が発生する。
はじめはおもしろがっていたが、その犯人が遠い親戚であると聞いてショックを受ける。
それだけでなく、その犯人の娘が同じクラスに転校してきたのだ。
あっという間に犯人の娘であることはばれ、いじめの対象になっていく。

本屋さんで見て、ぱっと目を引いた。
この表紙の絵、タイトル、
題字の書き方。
何を見ても「ただ者じゃない」感があふれている。
本帯から、「無差別殺人未遂の犯人の親戚になってしまった少年」の話だとわかった。

重松清の「慟哭」を思い出した。
これは、兄が殺人犯なので、もっと罪が重い。
そして、救いようがなく暗く、重かった。

でも、「赤の他人だったら、どんなによかったか」は、それほど重くはない。
無差別とはいえ、死者はなく、
会社のひどい仕打ちや、ストーカーの恐怖で参ってしまい
つい、出来心で危険ドラッグを吸い、錯乱状態になったという
「やむにやまれぬ」みたいな状況が背景にあるからかもしれない。
犯人の娘の聡子にも、「犯人の娘」になってしまった驚きはあるものの
葛藤や悲壮感は、あまり感じられない。

親戚だというだけで、責任を感じたり、かばいたくなったり、いじめをやめたり
ちょっと不思議な感じもした。
でも、実際そんなものだと思う。

「犯人の親戚」「犯人の娘」という過激な状況に注目するというよりも
「いじめを考える」というテーマなのかなと思った。

あいチャン!!本番

一昨日、お伝えした静岡第一テレビの「あいチャン!!」
ももたろうの同人仲間のOさんが観て
写真を送ってくださった。
aichan4
aichan1
aichan2
aichan3

アナウンサーの人がしばらく朗読し、絵も紹介されたそうだ。
「さぁ、この後みんなが、宿題忘れちゃうんですよ。どうなるんでしょうね?」
と、観ている子どもたちに委ねて、終ったらしい。

「なかなか興味をそそられる内容でしたよ」とOさんは言ってくれた。

もう夏休みも半ばを過ぎ、
感想文の宿題は終わっていると思うけど
それとは別に「夏のお楽しみ」として読んでくれるといいな。

Oさん、写真と情報、ありがとうございました。

あいチャン!!

静岡第一テレビで、9時半から10時まで放送している
「あいチャン!!」という番組で
8月12日、「先生、しゅくだいわすれました」〈童心社)の本の紹介をしてくれるそうです。
女性アナウンサーの方が、朗読してくれるみたい。

残念ながらうちでは見られないのだけど。
誰か見たら、感想をお聞かせください。

「先生、しゅくだいわすれました」、
販売の方が頑張ってくださっているおかげで
なんと10刷まで来ました。
ありがとうございます。

長崎 原爆の日

今日は、長崎で原爆が投下された日だ。

11時2分にサイレンが鳴るので
いつも「ああ、長崎に原爆が落ちた時間だ」と黙祷する。
でも、他の市町村では、サイレンなど鳴らさないところも多いらしい。

わたしの住んでいる町では、広島の原爆投下時刻も
東日本大震災の時刻もサイレンを鳴らす。
阪神淡路大震災の時間にならさないのは、多分時間が朝早いからだろうけど
そういうことを知らせてくれるのってありがたいと思う。
日本の痛みは、みんなで分かち合いたい。

勉強不足なわたしは、最近まで知らなかったのだけど
第二次世界大戦中、日本も原子爆弾の開発を研究していたらしい。
アメリカに先を越された形になったわけだが
アメリカが落とさなければ
日本が、落としていたかもしれない。
いや、間違いなく落としていた。
そのための研究だ。

長崎や広島に原爆が落とされたことは、本当に遺憾だけど
日本が原爆を落とした国になっていなくてよかった。

これから先も、
日本は原爆を落とす国にはなってはいけない。
よその国に爆弾を落とす国にはなってはいけないと思う。
プロフィール

yamamoto etsuko

Author:yamamoto etsuko
「神隠しの教室」(童心社)で、第55回野間児童文芸賞受賞。「先生、しゅくだいわすれました」「がっこうかっぱのイケノオイ」「ポケネコにゃんころりん」シリーズ、「テディベア探偵」シリーズ、「夜間中学へようこそ」などの著書を持つ児童文学作家。愛知県半田市在住 児童文学同人誌「ももたろう」同人、日本児童文学者協会会員 JBBY会員
〔家族〕 夫 息子その1(人間) 息子その2(人間)、息子その3ルウ(トイプードル) 息子その4モカ(トイプードル)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR