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天と地の方程式2

富安陽子「天と地の方程式2」を読んだ。
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古事記をベースとした、スピード感あふれるファンタジー。
徐々に広がりつつある黄泉ツ神のカクレドを阻止すべく、
来栖の丘学園に集められたアレイ、Q、ヒカル、ハルコ。
彼らは「カンナギ」という役割らしい。
このカンナギは、あと二人いるという。
その二人が誰なのかわからないまま、
「神がこの地に下られる」というご神託が授けられる。

アレイが一度見たものは忘れないという天才的な記憶力を持ち
Qが、数学の天才ということもあり、
この二人の説明・推理はやたらに難しく理解に苦しむ。
でも、まあ、登場人物のヒカルとハルコが「わからない!」と
無理矢理簡単に言い直させてくれるおかげで
ちょっとわかりやすくはなる。

けど、やっぱり難しいな。
推理にするために「マヤ暦の日数」とか「魔法数」とかの知識が必要になると
もう絶対いっしょに推理はできない。
だから、このあたりはかなり放棄して読み進めるだけになってしまう。
「会話文」とか「文章のスピード感」とかは
いつもの富安陽子のおもしろさで楽しめるのだけど
設定が難しくて、ところどころで置いてきぼりを食わされてしまう感じだ。
もっとも、きちんと理解力のある読者なら、問題はない。

おもしろいし、
この先が気になるので、ぜったい3巻も読むけどね。

中学生以上
いや、大人が読む本かな。
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角野栄子さんと子どもの本の話をしよう

「角野栄子さんと子どもの本の話をしよう」(講談社)を読んだ。
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JBBY(日本国際児童図書評議会)の『創立40周年を記念し、作家角野栄子を中心に4回にわたって行われた連続鼎談の記録をまとめたもの。
鼎談とは、3人で話すこと。
第一回 角野栄子×富安陽子×高楼方子 幼年童話 物語が生まれるとき
第二回 角野栄子×金原瑞人×荒井良二 絵本・翻訳 世界に通じる言葉のリズム 
第三回 角野栄子×ひこ・田中×令丈ヒロ子 児童文学 会話文のおもしろさ
第四回 角野栄子×あべ弘二×穂村弘 町や自然 動物から生まれる物語

まあ、なんと豪華なメンバー!
角野栄子は司会者と言うことではなく、三人が三様に話している。
わたしは、第三回のなかでの「一人称で書くこと、三人称で書くこと」のあたりがものすごく面白かった。このあたり、わたしも悩むところなのだ。
児童文学には、大人の文学よりも『死のにおい』が漂っているという穂村弘の言葉も印象的だった。

児童文学の書き手を目指している人は、是非、ご一読をおすすめする。

東海市立大田小学校へ

今日は、東海市立大田小学校にお伺いした。
昨年も呼んでいただいたので、2回目になる。
今年も去年と同様に6年生と2年生に話をさせてもらった。

まずは6年生。
小学生の頃からお話を書いていたこと。
作家になりたいとは思っていたが、本当になれるなんて思っていなかったこと。
一冊の本ができあがるまでの話などをさせてもらった。
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とても聞き上手な子が多く、
お話の合間合間にうなずいてくれるので、話しやすかった。
授業後に、校長室まで自分の書いたお話を持ってきてくれた女の子もいた。
また6年生の先生方が、本当に感じがよく、聞き上手で
こういう先生が担任しているから子どもたちも聞き上手なのかなと思った。

2年生では、「がっこうかっぱのイケノオイ」の読み聞かせをした。
その前に、著書の紹介を少ししたときから、反応がよく
これは、読みやすそうだと思った。
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予想通り、とても読みやすかった。
45分間、集中して話を聞くのは低学年では難しいことなのに
どの子も、目を輝かせて聞いてくれた。
また、最後に、お礼にと歌を歌ってくれた。
「ウンパッパ」というかわいい曲で
左右に体を揺らしながら歌ってくれる子どもたちは、本当にかわいかった。
また、2年生とは思えないほど、上手だった。
教頭先生のお話では、音楽にとても力を入れているらしい。

風邪がなかなか治らず、
話している間にどんどん声がかれてくるのがわかった。
子どもたち、聞きづらくなかったかな。
(写真は大田小学校のHPよりお借りした)

去年は、下見をしたにもかかわらず、渋滞にはまり、かなり危ない橋を渡ったので
今回は、月曜日に今日と同じ時間に下見に行った。
で、工事しているところとか、渋滞しそうなところをチェックし、
念のために脇道を入念に調べていった。
それが功を奏したのか、今日は、約束の30分前に学校の近くに到着した。
コンビニでコーヒーを買い、駐車場で時間をつぶした。
方向音痴故に、お話をする内容よりも
学校に無事たどり着くかどうかが最重要課題だったりする。
いいかげんなB型だけど、人知れずそんな努力もしているのだ。

リフォーム

来月に入ったら、台所とお風呂と洗面所、1階のトイレのリフォームをすることになっている。
気がついたら、既に築29年。
あちこちに不具合が出始めている。
リビングの床は傷だらけだし、壁や天井にも汚れが目立つ。
直したいところはいっぱいあるが、
そこまでの資金もないので、まずは、いちばん痛みのひどいところからやることにした。

新しい台所は、白いシステムキッチンだ。
今使っているのは、木目調の流し台(29年前は流し台だったんだよ)。
食器棚に至っては、わたしが小学生の頃買ったものを使っている。
リフォームするときに、この食器棚も変える予定だ。
というのも大きくて、そのままだとシステムキッチンのスライド式の引き出しが開けられないからだ。
今までは、開き戸だったのでかまわなかったのだけど。

昨日、息子その1がぽつりと言った。
「もうすぐ、この台所は、帰ってきても『お帰り』とも言ってくれない
白いキッチンに変わるんだね」
すかさず、
「お帰りと言っているのは、キッチンじゃなくて、わたしだから」
と言い返したけど、息子その1の言わんとすることもわかるのだ。

この台所で、どれだけ料理をしてきただろう。
息子の離乳食も、ここで作った。
おせち料理も
お祭りのお寿司も
合計12年間に及ぶ息子たちのお弁当も
寒い日は、ほっこりと体の温まる料理を
暑い日は、夏バテしない滋養のある料理を
日々の、朝昼晩の家族の食事をここで作ってきたのだ。

でも、これから何年ここで料理を作るとか
台所に残された耐久年数とかを考えると
今、ここでリフォームするのがベストだと判断したんだ。

だから、今は毎日「ありがとう」と思いながら料理をしている。
わたしの子ども時代を知っている食器だなにも
息子たちが生まれたとき、夫がこわごわお湯に入れたバスタブにも
毎日顔を洗った洗面所にも
「ありがとう」と話しかけている。

古いものたちとお別れするのは悲しいし、さびしい。
せめて、最後までていねいに使おう。
そう思って、今日も流し台を磨いた。

にじいろガーデン

小川糸「にじいろガーデン」(集英社)を読んだ。
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夫と破綻しているにもかかわらず、一歩前に進むことのできない30代後半の泉。
駅のホームで、今にも自殺しそうな少女に声をかける。
彼女は19歳の高校生の千代子。外国に留学している時、自分はレズビアンだと気づく。
泉と千代子は愛し合うようになり、泉の息子草介と三人で駆け落ちし、田舎で暮らすようになる。
間もなく千代子は、自分が妊娠していることに気づく。泉と知り合う前に、つきあった男性の子だった。
生まれた赤ん坊は宝と名付けられた。
泉、千代子、草介、宝という四人の家族の十六年間の記録。

読んでいると、なるほどお母さんが二人でもいいのかも、と思えてくる。
家族の形は、なんでもありなんだな。
虹色というのは、同性愛の人たちを差す色なのだそうだ。
千代子と泉のやっている「ゲストハウス」には
この虹色の旗が揚がっている。

レズビアンの家族という特殊な世界を描きながら
内容はどこにでもあるありふれた家族というのがいい。

ただ、ラストはこれでよかったのだろうか。
千代子の病気はしかたないにせよ
草介にこういう運命を与える必要があったのか。

ハッピーエンドの好きな人は、この物語はやめた方がいいかも。

居酒屋ぼったくり

秋川滝美「居酒屋ぼったくり」(アルファポリス)を読んだ。
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東京の下町にある小さな居酒屋「ぼったくり」
決してぼったくるわけではなく「どこの家で食べられそうなもの、どこの店でも飲めそうな酒を、わざわざ値段をつけてだすなんて、それだけでぼったくりだ」という店主の言葉から来ている。
そんな店主も亡くなり、今は娘の美音と馨が店を引き継いでいる。
そこを訪れるお客さんと
「ぼったくり」のおいしいメニューの織りなす心温まる短編集。

ちょっとだけマンガの「深夜食堂」を思い出した。

読んでいると、やたらに食欲が出てくる。
お酒が飲みたくなる。
物語の終わりに「お酒の紹介」とか「料理の紹介」が出てくるんだもの。
あ~。熱燗が飲みた~い!

花咲小路四丁目の聖人

ということで(どういうことでなのかは、10月20日のブログ参照)
小路幸也「花咲小路四丁目の聖人」(ポプラ社)を読んだ。
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寂れた花咲小路四丁目にすむ老紳士は
かつてイギリス中で名をとどろかせた怪盗「Last Gentleman-Thief」
どろぼうといっても、日本でいう「義賊」。
つまりいい泥棒。
というか、マンガのルパン三世みたいな感じ。
日本人の奥さんと結婚し、今は日本人として生活している。
それでも、時々昔の癖が出てしまう。
たとえば、商店街で盗まれたはずのクマの看板が
いつのまにか道路の真ん中に返されている。
どろぼうから盗み返したのは、この「元怪盗」の紳士。
ある日、花咲小路商店街に立て続けにおかしな事件が起こる。
どうも世界的に有名な企業が、この町を乗っ取ろうと計画しているらしい。
この事件に、元怪盗の老紳士はどんな手を打つのか。

元怪盗の老紳士「聖人さん」(日本名)が、とにかくかっこいい。
イギリス紳士というのは、こんなにステキなのか。
文章も読みやすく
結構厚い本なのに、すぐ読めてしまった。

小路幸也という作家の本を
もう少し読んでみようかな。

きのうのこと

昨日のこと。
どうも風邪をひいたらしく、のどが痛い。
熱はないけど、体がだるく、ソファに座るとどうしても目が閉じていってしまう。
掃除も洗濯も終わったので
そのままソファに寝転がって寝ていた。
途中で、息子その2がリビングに降りてきて
「あれ? 寝てるの?」
と聞くので、夢うつつのまま「風邪引いたみたい」と答えた。

それから数時間して、
息子その2が台所で何かし始めたのに気づいた。
自分のお昼御飯を作っているのだなと思いながら寝ていると、
「母さん、おじや作ったよ」と声をかけられた。
テーブルの上に、卵のおじやが乗っていた。
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「見よう見まねだから、母さんみたいな味にはできないけど」

感動した。

思わず写メをとって、夫にメールした。
夫も感動してた。

今後、息子その2が憎らしい口をたたいたときには
このおじやの写真を見よう。

息子その2は、そのあとコンビニ行ったときに
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わたしの好きなプリンを買ってきてくれた。
この「窯出しとろけるプリン」がわたしは好きなのだ。

いろいろあったけど
大きくなったんだな、息子その2も。

プリンもおじやも少しずつ食べた。
いっぺんに食べちゃったらもったいないから。

本の帯創作コンクール

大阪府書店商業組合が企画運営をしているイベントで、
本の帯を考えるコンクールがあるらしい。

本の帯創作コンクール

課題図書が何冊かあるのだけど、
『先生、しゅくだいわすれました』も課題図書になっていたのだそうだ。

このたび、この本の帯を創作した子が、みごと、大阪府知事賞に選ばれたとのこと。
おお! すごい!

なんでも、この受賞帯をまいて、大阪の書店に並ぶのだそうだ。

どんな帯なのかなあ。
見たいなあ。

テディベア4巻 平積み!

イオン東浦店の書店リブレットさんで
「テディベア探偵 引き出しの中のひみつ」(ポプラ社)を発見!
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ピンクの表紙がかわいい!

今日、リブレットさんに行って改めて思ったのだが
児童文庫、すごく増えたなあ。
前は文庫の棚ではなかったところまで
文庫で埋め尽くされている。
少し前までは、文庫といったら「青い鳥文庫」か「フォア文庫」だったのに。
「テディベア探偵」が入っているポプラポケット文庫はもちろんのこと
みらい文庫とかつばさ文庫とかジュニア文庫とか。
もう、ほんっといっぱいある。
新しく参入してきた文庫は、創作ものだけじゃなくて
アニメやマンガを小説にしたものが多く出ている。
子どもも、きっとこういうのがいいんだろうなあ。
作家側からしたらさびしい話だけど。
プロフィール

yamamoto etsuko

Author:yamamoto etsuko
「神隠しの教室」(童心社)で、第55回野間児童文芸賞受賞。「先生、しゅくだいわすれました」「がっこうかっぱのイケノオイ」「ポケネコにゃんころりん」シリーズ、「テディベア探偵」シリーズ、「夜間中学へようこそ」などの著書を持つ児童文学作家。愛知県半田市在住 児童文学同人誌「ももたろう」同人、日本児童文学者協会会員 JBBY会員
〔家族〕 夫 息子その1(人間) 息子その2(人間)、息子その3ルウ(トイプードル) 息子その4モカ(トイプードル)

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