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「おばちゃんたちのいるところ」&14刷

松田青子「おばちゃんたちのいるところ Where The Wild Ladies Are」(中央公論社)を読んだ。
obachanntachinoirutokoro
題名「おばちゃんたちのいるところ」とは、かの名作絵本「かいじゅうたちのいるところ」からきているらしい。
けれど、おばちゃんたちは、1年と1日航海せずとも、突然やってくる。
いやそこにたどり着くまでは、はるかな長い時間を経ているかもしれないが……。
でてくるおばちゃんのほとんどは幽霊。
物語は、落語や怪談をモチーフ(う~ん。モチーフじゃないかな? イメージ? 下敷き?)にしているので
出てくるのは、番町皿屋敷のお菊さんや、牡丹灯籠のお露さんや
そうそう、八百屋お七も出てくる。
17の短編に、それぞれ幽霊とか誰かの生まれ変わりとか出てくる。
が、全然こわくはない。ユーモアにあふれている。
幽霊たちは、灯籠のセールスをしていたり、
工場でお香をつくっていたり、
生まれ変わって雑貨屋さんをしていたりする。
で、生きている人間のところに行って一肌脱いだり、迷惑をかけたりする。
17の短編は、どこかでつながっている。

はじめは、なんだ、これ?と思った。
でも、読んでいくうちに、おもしろいじゃん、と引き込まれていった。
なんていうんだろう。癖になるおいしさ? いやおもしろさか。
梅雨のじめじめを吹き飛ばすからりとした作品。

今日、「先生、しゅくだいわすれました」の14刷が届いた。
じゃーん!
14zuri
2年半で、とうとうここまできた。
10刷までいったらすごいなあと思っていたのに。
童心社の皆様、読者の皆様、書店員の皆様ありがとうございます。
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雨ふる本屋とうずまき天気

日向理恵子「雨ふる本屋とうずまき天気」(童心社)を読んだ。
uzumakitenki
雨ふる本屋の店主フルホンさんが「絶滅かぜ」を引いた。
絶滅するのは本人ではなく、この世界の生き物すべて。
絶滅の呪いをかけたくなってしまうかぜらしい。
それを治す薬は火山コショウだと教えくれたのが不思議な少女ブンリルー。
彼女は、舞々子さんがいなくなったとたん、態度を豹変させ、ルウ子とサラを巨大な真っ暗なトンネルへと引き込む。
そこから、ルウ子の冒険が始まる。

「雨ふる本屋」シリーズ第三弾。
雨ふる本屋は、図書館の奥のまた奥の秘密の扉の向こうにある本屋。
人が忘れてしまった物語に雨のしずくをしみこませて、本にする。
店主はドードー鳥のフルホンさん。舞々子さんは助手で妖精使いだ。
そして、雨ふる本屋の向こうには
また、別の世界が広がっている。

1冊でも読んだ人ならわかると思うが
文章が、ほんとうに美しい。
こんなにきれいな表現って存在するんだと驚く。
その美しい文章が、物語の世界を鮮やかにに浮かび上がらせる。
上質なファンタジーだ。
どこか、ミヒャエル・エンデの作品を思わせる。

中学年でも、お話好きな子なら、きっとのめり込んでしまうはず。

絵もすごくかわいくて、3巻並べて平積みしたくなる。

カプレーゼ

この前、バジルがどんどん大きくなってどうしていいかわからないと書いたら
作家の押川理佐さんが「ジュノベーゼソース」を作るといいと教えてくれた。
ジュノベーゼソース。
おしゃれでなかなかいいが、食べたことがないのでうまく作る自信がない。
正解がなんなのか、わからないから。
でも、パスタ嫌いの夫が留守のときに作ってみようと思っている。

本日は、カプレーゼにしてみた。
kapureze
見てわかるとおり、トマトとモッツァレラーチーズにはさむだけ。
ドレッシングは、オリーブオイルと岩塩だけ。
本日はキーマカレーなので、サラダ代わりにする。

しかし、これっぽっち消費してもどうにもならないくらい
バジルは成長し続けている。
この前は書かなかったが、実は、「タイム」も大量発生している。
こちらもどうしていいかわからない。
以前、カメムシよけにハーブを植えたときは、みるみる間にしおれてしまったのに
トマトの横に植えたとたん、恐ろしい勢いで成長し続けている。
きっと「トマト用」の土が栄養がいいのに違いない。
タイム、どうやって使ったらいいのか
皆目見当がつかない。
料理自慢の皆様、いい方法を教えてください。

面の皮が厚い

今、某出版社の担当編集者さんに原稿を見てもらい
よくない点や、気になるところを教えてもらい
つらつら書き直しをしているのだが
パソコンを打ちながら、ふと思った。

わたしはいつから、こういうことが平気になったのだろう?

デビュー前、作家を目指しているにもかかわらず
人に原稿を読まれるのがいやで仕方なかった。
はずかしいのだ。
誰かが原稿について意見を言おうとしたら
耳をふさいで、「わーわーわー」としたくなるくらいだった。
合評会なんてとんでもない。
夫から「人に読まれるのがいやなら書くな」とさんざん言われた。
仰せの通りでございます。

でも、書きたい。
本になって書店に並んだら、こんな幸せなことはない。
けど、読まれるのは恥ずかしい。

こんな意味不明なジレンマは
デビュー後も続いていて、
編集者さんに原稿を見せるのもいやでいやで。
だって、恥ずかしいんだもの。
原稿を読まれるのは、全裸を見せるのに匹敵する恥ずかしく
心許ないことだった。

なのに、どうだ、今のわたし。
自信がない作品を編集者さんに見せるのは、ヒヤヒヤするけれど
以前のようないても立ってもいられない恥ずかしさはない。
「面の皮が厚い」というのは
今のわたしのことを指すのに違いない。

面の皮が厚くなってよかったと、つくづく思う。
だって今のわたしの作品だって、そうとう恥ずかしいもの。

ポケネコハードカバー

先週東京に行ったときに
ももたろうHPの掲示板の管理をしてくださっている灯台守さんから
こんなものをいただいた。
pokenekohard1
手触りのよい布張りの表紙の「ポケネコにゃんころりん」1巻

pokenekohard2
灯台守さんのお手製。
ちゃんと花切れもしおりひももついている。

わ~い

灯台守さんは、その昔、「ポケネコにゃんころりん」が「おれのポケネコにゃんころりん」という題で
同人誌「ももたろう」に載せたとき、唯一
「これ、おもしろいよ」と言ってくださった方だ。
その頃は、「ももたろう」にはこういう作品はなく
荒唐無稽な話はウケが悪かったのだが
灯台守さんだけが「こういうのもアリだと思う」と言ってくださった。

きれいにしてもらったポケネコ1巻、大切にとっておこう。

泳げ! 25号

スカンピーシリーズやNHK「それいけ がんこちゃん」の脚本を手がけている押川理佐さんが参加している同人誌「泳げ!」の25号ができあがった。
oyoge25
エッセイあり、旅日記あり、小説あり、童話あり。
最後のアンケートがまたおもしろい!
詳しくは、こちらを→およぶろ

今年もミニトマトを育てている。
今年のトマトは成長が早い。
5月のはじめに苗を植えたのに、もうこんなになっている。
2017tomato2
今年はトマトの苗の横に、バジルも植えてみた。これがまた、どんどん育っている。
すでに食べきれない状態。
こんなにできてどうしよう。
誰か、バジルの活用法を教えてください。

入試問題

今日も、「夜間中学へようこそ」を入試に使ったという連絡が来た。
入試に使用する際は、許可は必要ない。
連絡が来るのは、そのあと問題集などで二次使用するための許可が必要だからだ。

この春、「夜間中学へようこそ」は、
たくさんの中学や高校の入試に使っていただいた。
7校くらいまでは覚えていたが
だんだん記憶が怪しくなってきた。
結局何校だったのだろう?

今までも、使われたことはあったのだが
こんなに多くの学校で使われたのは初めてだ。
入試の問題は、どういう人たちが作っているのかわからないが
そういう人たちの間では、話題になっていたということだろうか。
なんにしてもありがたいことだと思う。
これをきっかけに、読んでみようとおもう子もいるかもしれない。
「夜間中学」への理解も深まるかもしれない。

物語を書くまで、わたしは「夜間中学」について全然知らなかったのだが
今は、心から応援したいと思っている。
全国にもっと夜間中学ができればいいのに。

今度、「日本児童文学」の7・8月号に
「夜間中学へようこそと言わせて」というエッセイを載せていただくことになっている。
興味を持たれた方は、どうぞ読んでください。

本のカタログ

学校・公共図書館用のカタログというものがある。
たいそう分厚く、つくえの引きだしに入れるとかさばるのだが
学校で図書の係をやっているときは、愛読書のように、
暇さえあれば眺めていた。
「どれを図書館に入れよう」と考えるとわくわくした。
今回、そのカタログにエッセイを載せてもらった。
honnokatarogu
ここに「本を好きになったきっかけ」というお題で
10人の作家が寄稿している。
わたしもその中のひとりとして載せていただいた。
写真付き(笑)

本のカタログだから、もちろん本が載っている。
わたしの本はどこだ? と探すと
「ポケネコシリーズ 図書館版 全10巻」を皮切りに
「夜間中学へようこそ」「先生、しゅくだいわすれました」「神隠しの教室」「あなたのとなりにある不思議」などなど、
たくさん載っていてうれしくなってしまった。

また、福島民友という新聞に「神隠しの教室」が紹介された。
hukusimaminyu
紹介してくださったのは、ももたろうの同人仲間の久我さん。
記事を書くことが決まったとき
真っ先に「神隠しの教室」を選んでくれたとのこと。
ありがとうございました。

丸山ゆきさん個展など

12,13日と東京に行っていた。
打ち合わせとか、打ち上げとか、合評会とか、懇親会とか、
やれることは、ぜんぶぎゅぎゅぎゅ~っと詰め込んだ2日間だった。

最近は、スマホのアプリのおかげで
どこでもなんとかひとりで行けるようになった。
と、思っていたのだが
初っぱなから、JRの有楽町で東京メトロの有楽町駅にいくつもりが
入り口がわからなくて、おろおろ歩き回り
やっとたどり着いたと思ったら
有楽町駅ではなくて、日比谷駅で
また、有楽町までもどるという失態。

そのあと、豊洲から新宿三丁目の駅まで行くのも
いったいどこで何に乗り換えるかさっぱりわからず
スマホ様だけが頼り。
自分自身は、もうどこを歩いていていてどこに向かっているのかわからない状態。

東京、便利すぎて、わかりにくいんですけど!
地下鉄も種類がありすぎだし、
他の鉄道もありすぎ。

そして、出口が多すぎ。
D6出口から1分、なんていっても
改札からD6出口までが、駅一つ分くらい遠い。

とにかく、よく歩いた。
東京の人って、みんな健脚。

2日目に日本橋でやっている丸山ゆきさんの個展をのぞいた。
わたしが来るということで、
わざわざ『神隠しの教室』の表紙の原画を持ってきてくださった。
kamikakusigenga
丸山さんの絵は、木の板の上に粘土をのばし土台を作り、
そこにパステルで絵を描いていくのだそうだ。
展示してある絵は、挿絵や表紙ではなく「絵画」だった。
丸山さんの人柄を写し取ったような、ほんわりとしたやさしい絵だった。
いいなあ。
この人にもういちど絵を描いてもらいたいなあと思った。
丸山さんの個展は
5月18日まで(12時~20時 最終日は17時まで)
中央区日本橋室町1丁目13-1
Art Mall 2階
(銀座線三越駅前A4出口 3分 COREDO室町すぐ)


17時30分の新幹線で帰路に。
新幹線も、改札を入ってから遠い遠い。
新幹線入り口があったと思ったら東北新幹線だし。
東海道新幹線はどこだ~っ!
駆け足で乗り込んだ。

東京にいる間は、とにかくできる仕事は全部済ませたいと
必死なので、何にも考えていないけど
新幹線に乗り込むと、ほっとして疲れが襲ってくる。
よれよれになって、8時過ぎ、駅に着くと夫がむかえに来てくれていた。
カバンを持ってもらって、ぶらぶら歩いて帰宅。
家では、息子その1が、『母の日』のハンバーグを作ってくれていた。

待っていてくれる人がいるから、
帰る家があるから出かけられるんだな。

ブルームーン

毎年、5月の半ばになると
もと同僚のRさんから
「今年もバラを見にいらっしゃらない?」とメールをいただく。
毎年ブログにも書いているが
Rさんのお宅は「バラ園」といって差し支えないほど
バラが咲き誇っているお屋敷なのだ。

何度聞いても覚えられないわたしのために
Rさんは、毎回バラの名前を教えてくれる。
「これは、バレリーナ。こちらは夢おとめ、こちらは……」
百種類以上あるバラの名前がみんな頭に入っているだけでなく
「これは、今日咲いたのよ。昨日まではつぼみだったの」
そんなことまで把握している。
バラ以外に咲いている花も、みんな愛おしんで育てられている。

毎年、一個ずつ名前を覚えて帰る。
今日、覚えたのは、
2017baranohana
手前の紫のバラ「ブルームーン」 
少し前まで、青いバラは、作れないとされていた。
上品な色だ。
「大人のバラね」と言いながら、切ってくださった。

大人のバラ。
まさしくその通りだけれど、
「紫のバラ」といって真っ先に思い出すのは『ガラスの仮面』!

って言ったら
「それは、わからないわあ」
Rさんは、苦笑いをしていた。

Rさんの家に招かれるようになって
5月がバラの季節なんだと認識した。
5月生まれのわたしとしては、
自分がそんなきれいな花の月に生まれたことが
今更ながらにちょっと誇らしかったりする。


プロフィール

yamamoto etsuko

Author:yamamoto etsuko
「神隠しの教室」(童心社)で、第55回野間児童文芸賞受賞。「先生、しゅくだいわすれました」「がっこうかっぱのイケノオイ」「ポケネコにゃんころりん」シリーズ、「テディベア探偵」シリーズ、「夜間中学へようこそ」などの著書を持つ児童文学作家。愛知県半田市在住 児童文学同人誌「ももたろう」同人、日本児童文学者協会会員 JBBY会員
〔家族〕 夫 息子その1(人間) 息子その2(人間)、息子その3ルウ(トイプードル) 息子その4モカ(トイプードル)

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