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らくだ書店本店

山本悦子フェアの続報。

らくだ書店本店さんの画像をいただきました。
rakudashotenhonten

プロフィール、なんて書いてあるんだろう。

来週にでもご挨拶に伺います!
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山本悦子フェア!ザ・リブレットさん

イオン東浦店のザ・リブレットさんで
山本悦子フェアが行われている。
2019125higasiura
さっき見にいってきた。
児童書の限られた棚で
わたしのためにこんなにスペースをとっていただけて、本当にありがたい。
ありがとうございます。

これから、他の書店さんでもやっていただけると聞いている。

2階でリブレットさんを見てから、1階に下りていったら
ばったり、叔母に会った。
父の妹だ。
こんな所で会うなんて初めてだ。
さっそくリブレットさんのことを報告し、案内した。
叔母は、ものすごく、しみじみ、喜んでくれた。
よかった~。
ここで会わなかったら、知らせないまま終わってた。

父は7人兄弟の長男で
わたしは、幼いころ、叔父叔母といっしょにすんでいた。
といっても、記憶にのこっているのは、下の方の叔父といたことくらいだ。
叔母は、近所に住んでいて
わたしと一つ違いの従兄弟をつれて
よくわが家にきていた。

作家になって、ずいぶん経ったころ
叔父や叔母が、わたしが本を出すのを楽しみにしていてくれることを知った。
お知らせもしていなかったのに
書店さんやネットで買っていてくれた。
驚きだった。
わたしは、自分がそんなにかわいがられていたとは気づいていなかった。
野間賞のことだって
敢えてお知らせもしていなかったのに
いつのまにか親戚ネットワークで広まっていた。

叔母は、フェアで並べられている本を見て、何度も何度も
「すごいねぇ」
といっていた。
本当に満足そうだった。
それを見ていたら親孝行をしたような気持ちになった。
父は、わたしが作家になるより前になくなったけど、
生きていたら、叔母の横で自慢げに鼻をふくらませてたことだろう。
こんなところでばったり叔母に会うなんて
父が、はかったに違いない。

2018年児童書売り上げランキング

絵本ナビの「2018年児童書売り上げランキング」の第10位に
「先生、しゅくだいわすれました」が入れてもらえた。
絵本ナビ 2018年ランキング
お買い上げくださった皆様、ありがとうございました。
「エルマーのぼうけん」
「なぞなぞのすきな女の子」
「ふたりはともだち」
など、ロングセラーの並ぶ中で
「先生、しゅくだいわすれました」のえりこ先生の背中が誇らしげだ。


今西乃子「クローンドッグ」(金の星社)を読んだ。
kurondog
いじめられっこの航は、
野原で虐待で、片足を切られた犬を拾う。
航はその犬を拾い、飼うことにする。
名前は希だ。
人を怖がる希の散歩は、人気のない公園だ。
そこで航は、父親のDVから逃げてきた転校生の唯と仲よくなる。
あんなに嫌だったいじめっ子とも希のおかげで親しくなる。
航は、希のいない生活なんて考えられないと思う。
そんなとき、「クローンペット」を作る会社の存在を知る。

クローンペット。
技術的にはできるのだろう。
既に牛や羊のクローンは生まれている。
ペットを溺愛している人が多い今の社会なら
希望する人もいるのかもしれない。
けど、クローンとして生まれてきた子犬は
もとの子犬ではない。
別の子犬だ。
顔形がどれだけ同じでも、同じ犬とは考えられないだろう。
命について考えさせる物語だ。

こんな夜更けにバナナかよ

大泉洋主演「こんな夜更けにバナナかよ」を観てきた。

筋ジストロフィー症で体の不自由な鹿野さんは、
何人ものボランティアに支えられ、自立生活を送っている。
医大生の田中くん(三浦春馬)もその一人だ。
田中くんの恋人美咲ちゃん(高畑充希)は、
田中くんの様子を見に鹿野家を訪れ
そのままボランティアとして通うハメに。
わがままで、自由で、決してあきらめない鹿野さん。
そんな鹿野さんといると
自分らしくいられると、美咲ちゃんは感じるようになる。

鹿野さんは実在の人物だそうだ。
映画の最後に、本物の鹿野さんの映像も出てくる。
12歳で筋ジストロフィー症を発症し
20歳まで生きられないといわれた彼は
何度も死の淵をさまよいながら復活し
42歳まで生き抜いた。
彼に関わったボランティアは500人ほどいるそうだ。

しかし、この映画は、お涙ちょうだいの難病ものではない。
明るく前向きな鹿野さんと
それに振り回されつつ
自分も元気をもらっていく周囲の人たちの明るい物語だ。
(泣いてた人もいたけど)

大泉洋は、好きな俳優だ。
こんな個性的な人は、使いにくいだろうと思うのに
次々と映画に出てくる。
いろいろな役を、自然にこなす。
多分、上手なんだろうなあ。
高畑充希も、去年「忘却のサチコ」というコメディードラマを見ていて好きになった。

鹿野さんに、多くのボランティアが召使いのように介護をする場面から、映画は始まる。
鹿野さんは、一人では何もできない。
動くのは口だけだ。
ボランティアたちに「水」「ごはん」「背中かいて」「頭起こして」「新聞!」と次々に要求し、みんな王様に仕えるように介護する。
挙げ句の果て、夜中の2時に「バナナが食べたい」と買いに行かせる。
「おれがわがままを言うのは、障害者でも、こんなふうに生きていけるというのがみんなの希望になる」云々と映画の中でいっていた気がするけど、これは、どうなんだろと思った。
わたしには、ボランティアたちは何かの修行をしているように見えた。
多分、説明が足りないのだ。
本物の鹿野さんが、本当に、こんなにもわがままであって
それでもボランティアたちが献身的に介護していたとすれば
そこには、理由があるはずだ。
わがままであるけれど、どうしても鹿野さんの人間性にひかれるとか
鹿野さんといると、自分も前向きになれるとか。
美咲ちゃんは、「鹿野さんといるときの方が自分らしくいられるような気がする」といっていたけれど
ほかのボランティアさんのつぶやきも聞いてみたかった。
「鹿野さんを見ていると、世の中に不可能なんてない気がしてくるの」とか
「だから、鹿野さんには、わがままでいてほしい」みたいな。
鹿野さんに関わった人々の声を聞きたいのだ。
鹿野さんの家庭環境も、もう少し知りたい。

限られた時間で
いかに主題からブレないように映画を作るとなると
割愛しなくてはいけないエピソードも多いのだろう。
映画の脚本や編集は難しそう。

今度はキムタクの「マスカレード・ホテル」、観に行かなくちゃ!

ゆかいな床井くん

戸森しるこ「ゆかいな床井くん」(講談社)を読んだ。
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6年生の暦とユニークな床井くんを中心に描いた一年間の話。
大きな事件はなく
さりげない日常の出来事を綴っている。
短編連作。

大きな事件はないからつまらないかというとそうではなく
独特な視点がおもしろい。
そういえば12歳くらいのころはこんなふうだったかなと
自分のことを思い出したりする。
かなりほのぼの系。
6年生が主人公ではあるけれど
児童向きというより
大人が、懐かしい気持ちで読むのにむいている気がする。

戸森しるこは、言葉やネタのチョイスが絶妙だと思う。
センスがいいのだ。
何気ないエピソードの選び方も
「そこを切り取ってくるか」と思うし
表現もおもしろい。
そして、おしゃれだ。
こういうセンスは天性のものなのかな。
だとすると、かなり、うらやましい。

むこう岸

安田夏菜「むこう岸」(講談社)を読んだ。
読み応えのある作品だった。
mukougisi
山之内和真は、小さいころから勉強は得意だった。
ただ、人とコミュニケーションをとるのは苦手だ。
特に『レベルの低い』人間としゃべるのは好きではない。
父親は、医者。経済的に苦労したことはないが
尊大な物言いをする父親に、逆らえないでいた。
父からいいわたされた有名中学に
猛勉強の末、合格するものの、
成績不振により、退学を余儀なくされ
自分のことを誰も知らない公立中学校に転校する。

同じクラスの佐野樹希は、父親が酒を飲んだ後バイクを運転し、死亡事故を起こしている。
それをきっかけに心の病気を発症した母と
父親の死後生まれた妹の面倒を一人でみている。
父親は借金も残していて
母親は、働けないため生活保護を受けている。
同じクラスの男子に
「生活保護をうけているやつらは『生活保護』と書かれたTシャツを着ろ」といわれ
体操服にマジックで「生活保護」「ありがとうございます」と書くような激しい性格だ。

転校はしたものの、
友だちも作れず
前の学校をやめさせられたことがバレないかとヒヤヒヤしている和真。
樹希に弱みを握られ、
アベルという少年に勉強を教えるハメになる。

知らない世界というのは、想像しにくいものだ。
裕福な家に育った和真には
生活保護をうける暮らしというのは想像できない。
それでも、少しずつ理解したいという心が芽生えていく。
自分とはかけ離れた世界で生きている、アベルや樹希のことを考え
力になりたいと強く思ったとき
和真の世界は広がり、救われていくのだ。

「生活保護家庭の子どもがアルバイトをすると
 その分、生活保護額が減らされる」という問題は
わたしも、前から納得がいかなかった。
生活保護需給家庭の子どもは
アルバイトをしてほしいものを買うことができない。
お金を貯めて、進学することもできない。
生活保護をうけている家は、あくまで最低限の生活しかしてはいけない。
それって、どう?
やる気そがれるよなあ。

でも、、この本を読んで
いろいろな抜け穴があるのだと知った。
けどね、こういうのに、抜け穴っているの?
抜け穴じゃなくて、みんなに知らせてほしいんですけど。
この難しい問題を
樹希の夢のためになんとかしたいと考える和真は立派だ 。
「ぼくの知識や思考を、もっと大きなところに向けて放っていくとしたら?」
そこには、自分のことしか考えられなかった
未熟な和真はいない。

先進国の中で、日本の子どもの貧困率は高い。
17歳以下の子どもの約7人に1人が経済的に困難な状況にあると聞いた。
「貧しさ」も問題であるけれど
「困難」の方も見つめる必要がある。
困難の現状は、昔に比べると一筋縄には行かない。
こどもたちの抱える困難に、手を差し伸べる大人たちもこの物語には登場する。
居場所のないアベルや樹希に部屋を提供する喫茶店「居場所」の店主。
月に2回、子ども食堂をひらくお寺の住職。
無料学習塾「あおぞら」
なんの見返りも求めず
こどもたちを支えようとする市井の人々が静かに輝いているのだ。

鬼ヶ島通信70+1号打ちあげ会

昨日は、今年初めての東京行きだった。
一番の目的は「鬼ヶ島通信70+1号」の打ちあげ会。
でも、それは夕方からなので
その前に会いたい人に会ったり、仕事の打ち合わせをしたりした。

まずは、作家の堀田けいさんと東京駅で待ち合わせ。
待ち合わせたのは「丸の内北口」だったのに
新幹線を降りたら、八重洲南口、と全然違う方に来てしまい、かけ足で待ち合わせ場所へ。
すでにここでお上りさん状態。

とてもいい天気だったので、堀田さんといろいろ話しながら
江戸城方向へ。
「江戸城って、今も残ってるの?」
「皇居の近く?」
「皇居のまわり走ってる人って、どのルートで走るの?」
つぎつぎ聞きたいことが出てくる。
よく考えたら、東京駅で下りて歩いたのって、数えるほどしかない。
だいたいは、「東京會舘」とか「KITTE」とか行く場所が決まってて
いかに迷わずたどり着けるしか考えていないので
こんなふうに、のんびりまわりを見たためしがない。

二人で、かなり歩いて、気がついたら市ヶ谷の駅まで来ていた。
(といっても、市ヶ谷がどのあたりなのかはわかってない)
そこから、お互い、別の場所で仕事の打ち合わせがあり、
あとで合流する約束をして、わたしは地下鉄へ。堀田さんはJRへ。

わたしが向かったのは、神保町の駅のそばの、BOOK HOUSE&CAFE
ブックハウスカフェ
こどもの本の専門店だ。
さすが専門店。絵本を中心に、児童書がたくさん取りそろえられていて
ワクワクするお店だった。
わたしの本は「二年二組のたからばこ」が入り口付近にあった。
他の本が見当たらなかったけど、「売れたんだ」と思う(笑)
とりあえず、店長さんにご挨拶し、お礼を伝えた。
ここはお茶も飲めるので、編集者さんと少しだけ打ち合わせ。
そのあと、編集者さんが、神保町を案内してくださった。
新刊本を扱う店、古書店、専門書のお店。
神保町は、本屋さんがいっぱいだ。
本屋さんがあるというだけでうれしい。
懐かしくなるような構えの飲食店もたくさんあって
いいなあ、この町。
明るいうちに来て、散策すればよかった。

その後は、メインイベント。
鬼ヶ島通信の打ちあげ会。
鬼ヶ島通信の編集委員のほか、作品を寄稿した作家さんたちもたくさんいらしていた。
メンバーが気になる方は
「鬼ヶ島通信70+1号」をどうぞ。
onigasima701
昨日は、柏葉幸子さんもいらしていて
「地下室からのふしぎな旅」映画化のお祝いを伝えることができた。

まだ宴もたけなわの8時40分。
皆様にお別れを告げ東京駅へ。
一人でタクシーを拾えないわたしのために
堀田さんが、拾ってくれた。
その動作を見て
なるほど、大人の女は、こんなふうに颯爽とタクシーを拾うのね。
帰ったら練習しようと思った。

自宅近くの駅に着いたの24時をすぎていたのだけど
夫が迎えに来てくれてた。
寒がりなので、笑えるくらい厚着をして立ってた。
遅いから迎えに来なくていいよって伝えてあったのに。
本当は日帰りはキツいし、面倒だけど
着ぶくれてむかえにきてくれた姿を見ると
やっぱり、できる限り日帰りで帰ってこようと思った。
往復約6時間だけど(^_^;)

ぼくの、ミギ

戸森しるこ「ぼくの、ミギ」(講談社)を読んだ。
bokunomigi
赤い毛糸の靴下のヒダリは
ある夜、チェストからはい出す。
もうずいぶん前から姿が見えなくなってしまった
パートナーのミギを探すために。
「ぼくはゆっくりと歩き出した。
 ミギにふさわしいくつ下かどうか、ぼくは今、ためされている」

絵本だと思って手にしたら
絵本ではなかった。
文章量も文体も低学年むきではなく
中学年以上。
というか、大人向き。

一見、トイストーリーの靴下版のように読めるのだけれど
これはラブストーリーではないか。
互いに、相手のことを思いやり
どんな形になったって、君といることが大切なんだ。
ぼくらは今までずっといっしょだった。
二人で一つ。
一緒にいなければ意味がない。
この絵本をプレゼントした後
「ぼくは、君のヒダリになりたい」ってプロポーズしたら
いいんじゃないですか?
(だめか?)

センスのいい本だなと思った。
どこか翻訳文学を感じさせる、端正な文体に
アンマサコの幻想的で美しい絵がよく似合う。
装丁もいいなと思ったら、中嶋香織さんだった。
この人の装丁はいつも素敵だ。

さて、明日は、今年初めての東京だ。
ちょうど一カ月ぶり。
天気いいといいなあ。

もう逃げない

朝比奈蓉子「もう逃げない」(PHP研究所)を読んだ。
nigenai
小学5年生の修一は、朝食後、決まって下痢をし、遅刻する。
「お腹がいたい」という理由を担任の先生は冷ややかに見ている。
「しょっちゅうトイレ通いをしていると、ウンチのにおいがつくんじゃないか」と
いじめる者もいる。
病院では、ストレスが原因の過敏性腸症候群だといわれる。
ストレスのひとつは頭ごなしにどなり、修一のことを情けなく思っているお父さんだ。
お母さんも、そのことに薄々気づいている。

ある日、隣のクラスのリクに頼まれ、
関さんというおばあさんのところで飼われている犬のマックの散歩を手伝うようになった。
マックに癒やされる修一だが、関さんは、娘さんと暮らすことになり
マックは連れて行けないという。
修一は、自分が飼うと約束するが、お父さんは許してくれない。
新しい飼い主が見つかるまででいいからと、家で預かることになるが
大雨の夜、お父さんが追い出してしまった。


先日、吉野万理子さんの「昨日のぼくのパーツ」で、
ウンチの話を読んだところだったので、おお、またウンチかと思ったけれど
今回は、それが主題ではなかった。
ストレスをため込んで過敏性腸症候群になった修一は
いつのまにか心のシャッターを下ろしてしまっている。
この物語は、修一が自分でシャッターを開け
もう逃げないと決意するまでの物語だ。
読後感のいいお話だった。



今日、イオン東浦店の書店、リブレットさんに行くと、
おおっ!
higasiura2019114

「二年二組のたからばこ」
「先生、しゅくだいわすれました」
「神隠しの教室」
「夜間中学へようこそ」
の4冊が、並んで平積みしてもらってた!
前に、童心社のOさんにお預けしてあったミニ色紙も飾ってあった。
うれしかったので、
書店の児童書担当の方にお礼をいってきた。
お忙しいのに、笑顔で対応してくださってうれしかった。

が、そのあとショックな話が。

イオン東浦店の「リブレット」さん、2月17日で閉店なのだそうだ。
本を購入するのは
圧倒的にここが多かったので、ものすごくさびしい。
本屋さんというのは
ただそこをいるだけで心がときめく場所で
イオンに来たら、絶対にリブレットさんによる。
一番時間を使う場所だった。
それに、ここは、いつだって
わたしの本を取りそろえてくださっていたのだ。
ポケネコシリーズも長いことそろえてくれていたし
「先生、しゅくだいわすれました」は、もうどれだけ長く平積みしてもらってきたか。

ここ数年、なじみの本屋さんがどんどんなくなっていっている。
本屋さん、どうかなくならないで。
そう思っている人は、少なくないはずなのに。
どうにかできないのかなあ。

昨日のぼくのパーツ

吉野万理子「昨日のぼくのパーツ」(講談社)を読んだ。
kinounobokuno
6年生の大志のクラスでは「アイドルはトイレに行かない」という話から、学校でウンコをしない競争が始まってしまう。トイレの前に見張りが立ち、ウンコをしていないかチェックするのだ。給食の後は決まっておなかがいたくなり、トイレにいっていた大志。我慢するうちにひどい便秘になってしまう。
そんなある日、おじいちゃんがが駅の階段で転んで入院する。動くことのできないおじいちゃんは、自分でトイレにも行けず、「生きているのがつらい」とまで考えている。なんとかしておじいちゃんを励ましたいと思うが、どうしたらいいかわからない。もっとおじいちゃんの気持ちを理解するために、大志は、夏休みの自由研究のテーマとして「トイレ」を選ぶ。

こんなに「ウンコ」を真っ正面からとらえた小説って今まであっただろうか、といいたくなるくらいトイレネタ満載だ。
トイレに関する困りごとは、どれも、身近だった。
身近だけど、人にはいえないこと。
そんな困りごとに、この物語は真っ向から取り組んでくる。
今まで知らなかったこともたくさん出てきた。
たとえば、みんなの嫌がる和式トイレは、腸の形から見れば、自然で排泄しやすいのだということ。
ウンコには、食べかすのほか、はがれた腸のねんまくや腸内細菌はふくまれていて、昨日までは体の一部(パーツ)であったこと。
人にはいわないけど、排泄に関わるトラブルを抱えている人は結構いること。
実際、小学生の中にだって
困りごとを抱えている子は多いと思う。
ウンコは、昨日までは体の一部だったのだし、
それが排泄されることで、新たなパーツが生まれてくる。
人が生きていくためには必要なもの。
でも、多くの人はそれに気づいていない。

そういえば、自分の子どもが赤ちゃんだったときは
ウンチが汚いと思ったことはなかったな。
出ないと、心配だし。
ゆるいと、また心配。
色だって形だってよく観察した。
ウンチは、健康のバロメーターだった。

タブー視されがちな、排泄に関わる物語。
だけど、排泄って大切なことだ。
排泄に関して調べていく過程で
自分を見つめ、友だちの気持ちを考え、成長する小学生たちが
とても凜々しく、好感が持てた。

プロフィール

yamamoto etsuko

Author:yamamoto etsuko
「神隠しの教室」(童心社)で、第55回野間児童文芸賞受賞。「先生、しゅくだいわすれました」「がっこうかっぱのイケノオイ」「ポケネコにゃんころりん」シリーズ、「テディベア探偵」シリーズ、「夜間中学へようこそ」などの著書を持つ児童文学作家。愛知県半田市在住 児童文学同人誌「ももたろう」同人、日本児童文学者協会会員 JBBY会員
〔家族〕 夫 息子その1(人間) 息子その2(人間)、息子その3ルウ(トイプードル) 息子その4モカ(トイプードル)

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