FC2ブログ

がっこうかっぱのおひっこし

ネットギャリーという書店員さん、図書館員、学校の先生、メディア、ブロガーなど、本に携わる方々ためのサイトがあって
そこに登録すると、なんと発売前の本のゲラが読めるという。
ネットギャリー
(わたしが書店員さんなら、絶対登録したい!)

で、そこに出てたから
そろそろいってもいいのかなと書くのだけど
「がっこうかっぱのおひっこし」(童心社)、12月17日発売予定です。
ohikkosi
2010年に出した「がっこうかっぱのイケノオイ」の続編。
自分の中では、あれから7年後の設定で書いている。
というのも書いたのが、今から2年前、2017年だから。
けど、そんなの、だ~れもわかりません(笑)
物語の中には一言も書いてないのだけど、
主人公のりくくんには、かこちゃんの下にもう一人妹が生まれている……設定。
でも、それは物語の本筋にはまったく関係なくて
ただ作者の私だけが楽しいという……。

で、本日は、書店さん用に
ミニ色紙を書いた。
ohikkosisikisi
お邪魔にならないように小さな色紙なので
ちょこんと飾ってもらえたらいいな。
スポンサーサイト



夢の話

明け方に夢を見た。

講演会の会場にいて、今から講演をするというのに
会場にはパラパラとしか人がいない。
こんな中で話すのか。
イヤだなあと思っていたら
末吉暁子先生が、たくさんの人を連れてきてくれた。
みんな、先生のファンのようだった。
講演をし始めて、わたしは、はっと気づく。
「そういえば末吉先生は亡くなったんだった」
きっと先生は、そのことを忘れているんだと思った。
先生は、すごくお若い姿になっていた。
講演の中で「亡くなった末吉暁子先生が……」と話す下りを
「亡くなった」を省いた。
先生に気づかれてはいけないから。
休憩に入ると、わたしは末吉先生に近づいて、手を取った。
冷たい手だったので、必死で両手でこすった。
「どうしてそんなに必死であたためるの?」
先生が笑いながら尋ねた。
「大すきだからですよ」とわたしも笑いながら答えたのだけど
ふいに涙がこぼれてしまった。
その涙で、先生は気づいてしまったようだった。
わたしの手をほどいて、走って部屋から出て行ってしまった。
わたしは、いそいで後を追った。
走っているうちに先生の姿は人形のように小さくなった。
別の部屋に入っていった先生に追いついたとき
先生は、ふりかえり
手をちょっとあげて、ほほえんだ。
「じゃあね」

目がさめて、あんまりはっきり覚えていたことに驚いた。

講演会に人が少ないといやだなというのは常々思っている。
12月1日の講演会が近いので
そんな夢を見たのだろう。
そして末吉暁子先生があらわれたのは……私の願望だ。

そんなことはわかっているけど、
久しぶりに会えてうれしかった。

前に末吉先生の娘さんの理佐さんも
おかあさんの夢を見たとおっしゃっていた。
夢の中で理佐さんに
「○○さんと、△△さんに本を送って置いてちょうだい」
と話されたそうだ。
でも、○○さんも△△さんも全然知らない人で……。
「母は、あちらでも交友関係を広げているみたいです」
と理佐さんはおっしゃっていた(笑)


「好きなように夢をみておいてくれればいいわ」と
先生は、きっとわらっているに違いない。

アドリブ

佐藤まどか「アドリブ」(あすなろ書房)を読んだ。

イタリアの国立音楽院を舞台とした青春小説。
adoribu

ユージは、母親と二人でトスカーナ州の田舎町に住んでいる日本人。
母親に連れられていったクラシックコンサートで、フルートに出会い
天使のような音色に、いっぺんに虜になった。
フルートを一度も吹いたことがないまま
国立音楽院を受験し、合格した。
全く初心者からスタートしたユージと違い
恵まれた環境で幼い頃からフルートに親しんできた者、
すで様々なコンテストで注目されている者もいる。
また、すでにプロになることはあきらめ
就職をかんがえている者もいる。
音楽院5年生になり、ユージもまた岐路に立たされていた。

第一章のタイトルは「覚悟はできているか?」
そして最終章のタイトルは「覚悟はできている」
つまり、これはユージが
フルーティストとして生きていく覚悟を決めるまでの物語だ。

プロの音楽家になるのは、本当に狭き門だ。
十代からの一番楽しい時期のほとんどを音楽に費やしたとしても
音楽家として食べていける保証はない。
自分の才能を信じられる人間なんて、ほんのわずかだ。
いや、才能を信じているものだって
それが実を結ぶかどうか確信は持てない。
それでも、音楽を捨てることができないのだ。

才能溢れる同級生と自分の演奏を比べ愕然としたり、
他人の環境をうらやんだり、
あるきっかけで目の前が急に広がったり
自分の力に行き詰まりを感じたり、
国立音楽院の生徒たちの揺れる思いがリアルだった。

よい演奏をするために、フルートをもっといいものに買い換えることを勧められるユージが
母親にこれ以上経済的な負担をかけられない。
プロになることはあきらめよう自分に言い聞かせるところが、せつなかった。
だから、その後の展開では、読んでいて涙が出てきた。

でも、なんといっても感動的なのはラストシーンだ。
読み終えたとき、
たった今まで、コンサート会場で音楽に身を包まれていたような余韻が体に残った。
自然に、ほうっとため息がもれた。
今まで物語を読み終えた後、「一本の映画を見たような感じ」になったり「一人の人生を体験したような感じ」になったとこはあったけれど、
この物語のように「壮大なクラシック音楽を聴き終えたような感覚」になったのは、初めて。


10月の初めから行き始めた小学校の非常勤の仕事は
毎日午前中だけという約束だったのだけれど
実際行き始めたら
授業後のテストやプリントの丸つけ、毎日の宿題の準備、授業の準備など
全然午前中では終わらず
結局、お昼ごはんも食べずに1半時頃までボランティア勤務をしている。
そこから車で30分。家にもどって昼食。
ほっとひと息つくと既に3時近い。
もともと好きな仕事ではあるのだけれど、
……作家の仕事が、恐ろしいほど進んでない。
自分の読みの浅さを痛感している。

お休みしている先生には、一日も早く元気になってもらいたい。
元気回復! 病気平癒!
何卒~!


もう来週に迫ってきたのだけれど
12月1日(日) 神戸市のラッセホールで行われる同人誌フェスタ第一部で
講演会をさせていただきます。
「演題 わたしが作家と名乗るまで ~同人誌「ももたろう」と歩いた25年~」
よろしくお願いします。

一段落

昨年も知多市立中央図書館で行った「創作童話講座」、本日終了した。
この講座は、「創作童話の会えんぴつ」さんが主宰で
午前は、創作童話講座
午後は、えんぴつの会員さんの作品を、わたしが、怒濤の勢いで講評していくというもの。
午前の講座は公開講座なのでえんぴつの会員さんだけでなく、一般の方々も来てくださる。
ぐるっと見回すと、去年も来てくれた人だなという顔もあった。
去年と内容を変えてよかった~。
講座終了後に、「サインしてください」と新刊を持ってきてくださった方もいて
ちゃんとチェックしてきてくれているんだなとうれしかった。

今月は、新美南吉童話賞の審査会と、この講座がネックだったので
おわって、ホッとした。


一昨日は、小学館の児童出版文化賞の授賞式・祝賀会に参加させていただいた。
受賞者の小手鞠るいさんからご招待をいただいたのだ。
受賞作「ある晴れた夏の朝」は、本当に素晴らしい作品で、
世界中の子どもたちに読んでもらいたいと思った。
あちこちで「すごくよかった」と紹介してきたので
今回の受賞は、うれしかった。
ほらほら、わたしの言ったとおりでしょ、と自慢したい気分。
小手鞠さんとは、メールで何度もお話しさせていただいてはいたけれど
実際にお目にかかるのははじめて。
でも、声をおかけしたら、すぐにわたしだと気づいてくださって感激した。
(しかも、「今、空に翼広げて」は何度も読んだといってくださった)
小手鞠さんの受賞のスピーチは、素晴らしかった。
それに加えて、舞台上の小手鞠さんは、本当に輝いていた。
もともとおきれいな方ではあるのだけれど
それにもまして美しかった。
自分の歩いてきた道は間違いではなかったという自負が
全身に表れていたのだと思う。
すてきな人だなあと、うっとりしてしまった。

今月は、あとは新美南吉童話賞の入賞作品の講評をまとめるのと
12月1日の同人誌フェスタで行う講演会の準備だけ。
あ……原稿も書かなきゃいけないんだった。
すっかり忘れてた。
自分の本業のこと。

今年の野間児童文芸賞

今年の野間児童文芸賞は、戸森しるこ「ゆかいな床井くん」(講談社)だそうだ。
戸森さん、おめでとう!

作者の戸森さんとは、アマチュア時代からの知り合いで
講談社の児童文学新人賞をもらったときにメールをもらって
「すごいね」「すごいね」
なんて言ってたのだけれど

野間児童文芸賞?
デビューして3年で?
もうびっくりだ。

戸森さんは、こんなに世の中でLGBTが騒がれていないときから
LGBTを取り上げた作品を書き続けていて
時代の流れを読める人なんだなと思っていた。

が、今回の受賞作は
そういうのは出てこず
作者の小学生時代を彷彿とさせる
癒やし系の物語だ。
前にTwitterに書いたけれど
わたしが一番好きな戸森作品だ。

わたしも野間賞から2年経ったのだなあ。
今思い出しても夢みたい。
記者会見の夜は
一晩中、「おめでとう」メールやラインやツイートが鳴り止まなくて
ホテルの部屋でずっとうれしさを味わっていた。
翌日
末吉暁子先生のお墓に報告に行ったっけ。

戸森さんも今夜は興奮して眠れないかも。
うれしさをどうぞ噛みしめてください。
プロフィール

yamamoto etsuko

Author:yamamoto etsuko
「神隠しの教室」(童心社)で、第55回野間児童文芸賞受賞。「先生、しゅくだいわすれました」「がっこうかっぱのイケノオイ」「ポケネコにゃんころりん」シリーズ、「テディベア探偵」シリーズ、「夜間中学へようこそ」などの著書を持つ児童文学作家。愛知県半田市在住 児童文学同人誌「ももたろう」同人、日本児童文学者協会会員 JBBY会員
〔家族〕 夫 息子その1(人間) 息子その2(人間)、息子その3ルウ(トイプードル) 息子その4モカ(トイプードル)

最新記事
最新コメント
最新トラックバック
月別アーカイブ
カテゴリ
検索フォーム
RSSリンクの表示
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR